イベント案内・お知らせ

歌人 岡野弘彦先生 特別講座

講師 岡野弘彦
(歌人・國學院大學名誉教授)

日時  9月25日(火)

❖「大伴家持~万葉集から
13:30~15:30

大伴家持は万葉集の編纂に携わったされている歌人です。
長歌短歌あわせて473首も収められていて、全体の1割を超えています。
大伴氏は古代氏族で朝廷の軍事を司り、主に宮廷警護を務めた一族で、一時は確固たる勢力を持っていましたが、政争に敗れ、勢力を失っていきました。
家持も何度も政争に巻き込まれ、左遷されましたが中納言まで昇進することができました。
一方、大伴氏は歌の世界では優れた歌人を輩出しましたが、家持はその筆頭です。

有名な歌は春愁三首といわれる下記の歌です。

春の野に霞たなびきうら悲しこの夕影(ゆふかげ)にうぐひす鳴くも  巻19
我がやどのい笹群竹吹く風の音のかそけきこの夕(ゆふべ)かも  巻19
うらうらに照れる春日に雲雀上がり心悲しもひとり思へば  巻19

この優れた歌人について岡野先生のお話を伺うのはまたとない機会です。

五十鈴塾で岡野先生の名講義が聞ける最後のチャンスとなるこの講座、聞き逃さないよう、ぜひご参加ください。

大伴家持(おおとものやかもち)   718年~785年頃

奈良時代の貴族・歌人。三十六歌仙の一人。小倉百人一首では中納言家持。

大伴氏は大和朝廷以来の武門の家であり、祖父・安麻呂、父・旅人(たびと)と同じく律令制下の高級官吏として歴史に名を残す、延暦年間には中納言まで昇った。

家持の生涯で最大の業績は『万葉集』の編纂に加わり、全20巻のうち巻17~巻19に自身の歌日記を残したことでしょう。
家持の歌は『万葉集』の全歌数
4516首のうち473首を占め、万葉歌人中第一位です。

特に越中時代の5年間は政治的緊張関係からも離れていたためか、歌人としての家持の表現力が大きく飛躍した上に、歌風にも著しい変化が生まれ、歌人として新しい境地を開いたようです。

参加費  会員1,500円 ビジター2,000円

場所・定員  五十鈴塾右王舎 ・ 30名

❖「十六夜に集う」~万葉集第一の女流歌人 額田王~ 18:00~20:30

夜は月の出を待ちながらのお話です。


万葉集に燦然と輝く女性といえば額田王をおいてはありません。
人生もまた華やかで大海人皇子時代の天武天皇に愛され、十市皇女を産んだ後、天智天皇に望まれ後宮に入ったといわれていますが、確かなことではないようです。
しかし宮廷において行事や特別な出来事に際して歌を読む役割を担っていた一人であるらしいとはいわれています。

有名な「熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば潮(しほ)もかなひぬ今は漕ぎ出(い)でな」は斉明天皇が朝鮮半島出兵の際に四国の伊予から九州に渡る時の歌で航海の安全を祈ったものといわれています。

また天智天皇が春と秋の優劣を競わせた時の歌もよく知られています。
「冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ 咲かざりし 花は咲けども 山を茂み 入りても取らず 草深み 取りてもみず 秋山の木の葉を見ては 黄葉をば取りてそしのふ 青きをば 置きてそ鳴く そこし恨めし 秋山われは」と、秋を賞賛しました。

宵闇が深くなる頃、しばし言葉の美しさに浸りましょう

十六夜の今宵、岡野先生の名調子で万葉集の女性歌人の歌を解説していただきます。

:lol: 恒例の岡野先生とのお月見会。
今年もおはらい町通り「すし久」で特別料理「月見膳」をゆっくりと楽しみ、夜風に吹かれながら岡野先生と五十鈴川河畔をそぞろ歩き、粋を凝らし月見台も備えた「杉風荘」で、秋が好きだった額田王についてのお話を伺い、お抹茶とこの日のために創作した生菓子を味わいながら神宮の森から出る十六夜の月を待ちます。
古代の日本人はどんな思いで星空を見上げていたのでしょうか。
今年の十五夜は9月24日(月齢14.4)、
25日の十六夜(月齢15.4)、三重県の月の出は18:11 月の入りは26日の5:27
満月は25日ですから、皆さんに見ていただく十六夜の月は満月なのです。
晴れるのを祈りながら、十六夜の風情を楽しみましょう。

「いざよい」とはためらう、躊躇するとういう動詞「いざよう」が名詞化したもので、
十五夜の月よりやや遅れてでるのでこういう名が付きました。

※この講座は会員さま優先講座です。あしからずご了承くださいませ。

参加費  会員5,800円 ビジター6,300円(食事・抹茶・菓子付き)

集合場所 18:00に直接、「すし久」にお集まりください

定員  25名(杉風荘は個人所有の建物なので参加人数が限定されます)