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「霜夜香」を楽しむ

「淡路島 かよふ千鳥の なく声に いく夜ねさめん すまの関守」 源兼昌 金葉集
(淡路島から渡ってくる千鳥の鳴き声に、幾夜目を覚まして眠れぬ夜を過ごしたことだろうか、あの須磨の関守は)

この歌は「霜夜香」の証歌(テーマのようなもの)です。

須磨の関守とは、現在兵庫県神戸市須磨区にあった関所の番人のこと。

波音に混ざって聞こえてくる千鳥の鳴き声は、なんとも寒々しいもの哀しいものだったでしょう。

その寂しい鳴き声に、関守がつい眠りを妨げられ目覚めてしまい、真夜中に自分の孤独な境遇をひっそりと実感する。

霜月の夜、「淡路島」、「波」、「千鳥」、「いく夜」の香りで、この寂寞とした歌の情景を体感しましょう。

そして、この講座にちなんだ「五十鈴茶屋特製」のお菓子と、「とうふや」の食事を味わっていただきます。
伊勢では「香道」は五十鈴塾でしか体験できません。
ぜひご参加ください。
初心者の方も大歓迎です。 

講師 東 堯霞(香道御家流三條西宗家直門師範)

日時  2019年11月8日(金)   18:30~20:30

参加費   会員 5,300円 ビジター 5,800円

(香筵料・食事・お茶・お菓子代含む)

場所   五十鈴塾右王舎

定員   30名

五十鈴塾では、日本全国、そして海外へも日本の素晴らしい文化に触れていただこうと、忙しい毎日を送っておられる御家流の三條西家直門師範である東先生をお招きして、三ヶ月から半年に一度くらいの日程でお香の講座を開講しています。
全く経験がないけど、ちょっと覗いてみたいと思われる方にも、日本独自の香りの文化を気軽に体験していただきたいとおっしゃる東先生の意向にそって行われます。
和歌が詠めなければダメ?作法を知っていなくてはダメ?全くそんなことはありませんのでご安心を。
回ってきた香炉に精神を集中させ深い香りを聞きあてる、たったそれだけのことです。
けれども不思議と、平安の貴族の高貴で雅な世界の一端に触れたような気持ちになりますよ。


  • 霜夜香の「証歌」
    淡路島かよふ千鳥の鳴く声にいく夜ねさめんすまの関守
    金葉集から源兼昌の作です。意味は上記に記した通り。
    この和歌
    に合わせたお香が「霜夜香」です。すなわち「霜夜香」の証歌になります。
    「証歌」とは組香の主題・テーマを表す和歌のことです。
    和歌や文学を主題にした世界を鑑賞し、香りで春夏秋冬を感じることができるのが香道なのです。

  • 組香とは
    さまざまな香木を和歌や物語の主題(証歌や源氏物語など)や季節によって組み、
    香を聞き当てる遊びをいいます。
    遊び方としては、まず香元になる人(塾では東先生)が香木を小さく刻み、その一片ずつをひとつひとつ香包に包みます。
    それを香元がよく打ち交ぜて、ひとつずつ香炉にいてゆきます。
    その香炉が参加者に
    まわされて、一同が薫りを聞きます。(香道では香木を嗅ぎ分けることを聞く」という)
    そして銘々に答えを用紙に記入して提出します。
    最後に香元が、実際にたいた順序に香の銘を読み
    あげます。
    各自のメモと比較して各人のその日の成績がきまります。
    お香を聞くマナーは東先生がやさしく教えてくださいますが、香の薫りそのものを陶然として楽しむのが大事で、作法はいわばこういうものかと理解すればいいだけのこと。
    そして滅多に「聞く」ことのできない高価な香木の香りは、
    一休禅師がお香の効用を讃え記した「香十徳」にもあるように、体にとても良いのです。
    ですからお作法を知らないことを遠慮したり、香の種類や香銘を知らないことを恥ずかしがったりしないで、一度参加してみてください。
  • 「霜夜香」って?
    これでだいたい五十鈴塾の講座の様子をお分かりいただけたと思います。
    さて、今回楽しんでいただく「霜夜香」について補足説明。


    今回の香り名は
    「淡路島」、「波」、「千鳥」、「いく夜」です。
    最初に今から回すこのお香は○○ですよと名前を明らかにし、三つ試香をさせてくださいます。
    試香(こころみこう)というのは、香りを聞き分けるためのテスト(試し香)のようなもの。
    その香りの記憶をもとに次の本番に回るお香の名前を当てるのです。
    微妙な香りを聞き分ける記憶力が必要です。心を集中しましょう。


  • 最後に
    騒々しい昨今、ひとときの静寂の中、良い香りに包まれることは心の安らぎになります。
    良い香りは何かを満たしてくれます。そして香りを覚えるには集中力がいります。
    たまには自分の記憶を総動員して、全神経で何かを感じるというのも必要かもしれません。
    リラクゼーションのつもりで、雅な香遊びを体感しましょう。 ぜひお気軽に参加してくださいね。