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漢字の旅 「曲・流・堂」~高先生に学ぶ漢字は面白い~

講師 高 潤生
(書道篆刻家・現代印作作家)

漢字はいつどのようにして生まれたのでしょう。
今、残っている一番古い漢字は「甲骨文字」(亀の甲羅や動物の骨に刻まれた漢字)と「金文」(青銅器に鋳造また刻まれた文字)です。
甲骨文字は占いの記録、金文は青銅器の銘文です。

漢字は仮名やローマ字と違って一字一字が意味や由来をもっているのです。
私たちが日頃使っている漢字にどんな意味があるのか、違った角度から見直してみると漢字の面白さ、楽しさが見えてきます。

日時  2018年7月10日 (火)   13:30~15:00

今回、注目する漢字は、「曲・流・堂」。

夏の過ごし方は人によってさまざまですが、唐代の人々はどのように過ごしたのでしょうか。

杜甫の「江村」という詩を鑑賞しながら、晩年の杜甫が成都郊外で過ごした夏の暮らしの一端をうかがいましょう。

詩中の文字「曲・流・堂」の由来を金文から探求し、詩句の理解を深め、そして金文を用いて、のどかな詩のイメージの文字画を書いてみましょう。

『江 村』 杜甫

清 江 一 曲 抱 村 流 清江(せいこう)一曲村を抱いて流れ

清江が大きく曲がって村をいだくようにして流れる

長 夏 江 村 事 事 幽 長夏(ちょうか)江村(こうそん)事事(じじ)に幽(しず)かなり

夏の村はことごとく幽玄な趣に満ちている。

自 去 自 來 堂 上 燕 自(おのずか)ら去り、自から来る堂上の燕

草堂の軒先にはツバメは思うがままに出入りし、

相 親 相 近 水 中 鴎 相い親しみ相い近づく水中の鴎

水中の鴎は馴れて近くへ泳いでくる。

老 妻 晝 紙 為 棋 局 老妻は紙に描いて棋局(ききょく)を為(つく)り

老いた妻は紙に描いて碁盤を作り、

稚 子 敲 針 作 釣 鉤 稚子(ちし)は針を敲いて釣鉤(ちょうこう)を作る

幼い子は針を叩いて、釣り針を作る。

但 有 故 人 供 禄 米 但だ故人の禄米(ろくまい)を供する有らば

古い知り合いから、禄米を少しでも分けてもらえば、

微 躯 此 外 更 何 求 微躯(びく)此の外に更に何をか求めん

取るに足らないこの身に、それ以外他に何を求めよう。

作者 杜甫(とほ)(712-770)盛唐時代の代表的詩人

律詩の表現を大成させた。
幼少のころから詩文の才能があり、李白と並ぶ中国史上最高の詩人として、李白の「詩仙」に対して、「詩聖」と呼ばれている。
また晩唐期の詩人・杜牧の「小社」に対し「老社」と呼ばれることもある。
官に志すが容れられず、安禄山の乱やその後の諸乱に遭って、流浪の生涯を送った。

奔放自在な李白の詩風に対して、杜甫は多彩な要素を対句表現にとって緊密にかつ有機的に構成するのを得意とする。
また孟浩然、李白、王維と並んで「盛唐四大家」ともいわれる。


参加費   会員 800円  ビジター 1,300円

場所   五十鈴塾右王舎

定員   30名