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「日本に出会う」シリーズ 第十五回「西国三十三所巡りその1~壷阪寺・岡寺~」

日本各地から地方色が失われています。
そして、季節の風情や味覚までも。

つまり、日本文化を構成する多様性が失われつつあるのです。

何をもって「日本らしさ」かというのも議論がわかれるところですが、五十鈴塾が注目する「日本らしさ」に神崎塾長と出会いに行ってみたいと思います。

回数を重ねると、次代に繋げなければならない何かが見えてくることを期待して、歩いて・見て・話しあってみましょう。

講師 神崎 宣武

(五十鈴塾塾長・民俗学者・神崎研究室室長)

令和2年11月17日(火) 8:00~18:00

「西国三十三所巡り」その1~壷阪寺・岡寺~

西国三十三所は近畿2府4県と岐阜県に点在する33ヶ所の観音信仰の霊場です。

これらの札所を巡礼参拝すると現世のあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされ、日本で最も歴史のある巡礼行です。

始まりは養老七年(718年)と伝えておりますが、衰退したり盛り返したりと変遷を経て江戸時代に一般に広まりました。

伊勢神宮にお参りしたのちに熊野に行き、高野山などを参拝しつつ、三十三番目の岐阜の谷汲山に向かい、帰りは信濃の善光寺におまいりするというコースが通例だったそうです。

今回はまず奈良の壷阪寺と岡寺に行きます。

壷阪寺は正式には南法華寺、山号は壷阪山といいます。

場所は高市郡高取町で、六番目の札所、御本尊は十一面千手観音菩薩です。眼病に霊験があるといわれています。

岡寺は東光山真珠院龍蓋寺が正式名ですが、明日香村の東にある岡山の中腹に位置するので岡寺と呼ばれてきました。

七番目の札所で、御本尊は日本最大の塑像として有名な如意輪観世音菩薩です。

龍蓋寺という名は、飛鳥の地を荒らしていた悪龍を時の僧正が法力で池に封じ込め大きな石で閉じ込めた伝説からきているそうです。

そのために、この寺は厄除けの寺として有名なのだそうです。

コロナの厄除けのためにもお参りするといいかもしれません。

両寺にお参りした後は飛鳥をしばし散策いたしましょう。

昼食は、国営飛鳥歴史公園内唯一の宿泊施設祝戸荘で古代食の万葉あすか葉盛御膳をいただきます。

藤原京から出てきた木簡を元に、古代宮廷人が食べていた料理を現代風にアレンジしており、古代のチーズ「蘇」やほんのり赤い「赤米」などが朴の葉に盛り付けられています。

あの額田王も食べたかもしれない古代食をぜひ味わってみましょう。

(歩きやすい服装で飲み物、おやつなどお持ちください)

壷阪寺

南に桜の名所吉野山を控え北に万葉のふるさと大和三山奈良盆地を一望におさめる壷阪の山に建つ真言宗のお寺。

西国三十三所観音霊場の第六番札所。

本尊十一面千手観世音菩薩は眼病に霊験あらたかな観音様、目の観音様として全国各地から毎日多くの参拝者が訪れています。

創建は、大宝3年(703)年頃といわれ、その後、元正天皇に奏じて御祈願寺となったようです。

平安期には、平安貴族達の参拝も盛んになり、ことに清少納言は「枕草子」のなかで「寺は壷坂、笠置、法輪・・・」と霊験の寺として、筆頭に挙げています。

南北朝や戦国の動乱に巻き込まれ、壷阪寺も衰退していきます。

近世の壷阪寺は豊臣秀吉の弟秀長の家来本多利久が高取城主となり、本多氏とその後明治の廃藩置県まで続く藩主植村氏の庇護を受け復興していきました。

明治の初め、盲目の夫沢市とその妻お里の夫婦の物語、人形浄瑠璃『壺坂霊験記』が初演され、歌舞伎、講談、浪曲となり壷阪寺の名は大きく世に広まっていきました。

岡寺

岡寺は奈良県明日香村の東にある岡山の中腹に位置しています。

現在広く知られているこの『岡寺』という名ですが実は地名に因る名であり、正式には『東光山 真珠院 龍蓋寺』となります。

西国三十三所観音霊場の第七番札所として西国霊場草創1300年来、第七番の観音様として信仰を集めており、また日本最初やくよけ霊場としても知られています。

創建は寺伝によるとおよそ1300年前、天智天皇の勅願によって義淵僧正が建立されました。

ご本尊は奈良時代制作の巨大な如意輪観音座像。如意輪観音として古いお姿の遺例としても重要視されており、塑像(土でできた仏像)としては日本最大の仏様で、日本三大仏にもあげられており、重要文化財に指定されています。

古来より現在に至るまで永きにわたって「西国第七番の観音さま」「やくよけの観音様」として信仰を集めています。

前日、16日(月)の神崎先生の夜講座「旅する神々⑦~吉備津彦命と温羅」も、とても興味深いお話が伺えます。
ぜひご参加ください!

参加費   会員17,000円 ビジター18,000円

(バス代・昼食代・拝観料・保険料含む)

定員   15名限定

集合場所   7:55に「五十鈴川駅」集合