イベント案内・お知らせ

戦国貴族の生き残り戦略①

講師 岡野友彦(皇學館大学文学部長)

永らく続けてきた『伊勢参宮名所図会』に変わる連続講座として、國學院大學図書館所蔵「久我家文書」に含まれる戦国時代の古文書を読み解くことで、戦国時代を生き抜いた公家貴族たちの苦悩と「したたかさ」についてお話していただきます。

第一回は康正2年(1456)の「久我通尚自筆書状」を読みながら、応仁の乱前夜の京都の情勢と、公家貴族の困惑ぶりを見ていきます。

なお参考文献として、岡野先生著『戦国貴族の生き残り戦略』をぜひともお買い求めいただければ幸いです。

講座当日にも販売させていただきます。
(吉川弘文館、2015年、1700円+税)

中世の古文書を読めるようになりたいと思っている方、大歓迎!!

日時  2019年2月18日(月) 13:30~15:00

京都の人が「前の戦でなぁ」というと応仁の乱を指すというのは、冗談によくいわれますが、この戦で京の町はもとより、公家の邸、寺社のほとんどが灰燼となり、日本国中が混乱、朝廷の領地や公家の荘園は略奪され、皇室、貴族は困窮を極めました。

御所の築地は破れ、子供が自由に出入りし、やんごとなき方々は食べるにも困る有様だったとか。

粽で有名な道喜はそっとお餅などを差し入れし、そのために今でも皇室御用達であるそうです。

公家も似たり寄ったりで京から逃げ出すもの、家を断絶させる者などもあったようです。

冠位の欲しい武家との仲介で手数料を得る箔付のために公家の娘を正室や側室に欲しい武家に高額の持参金で売る(?)などは常識でした。

そんな中でも公家たちは、帝を守ってしたたかに生き延び、ようようあの明治の王政復古にたどりついたのです。

公家たちの難儀でも特に厳しかった戦国時代の様子を岡野先生と探ってまいりましょう。

「麿たちのいくさ」ですね。

参加費  会員 800円  ビジター 1,300円

場所 五十鈴塾右王舎

定員  30名

:lol: 岡野友彦著 『戦国貴族の生き残り戦略』

内容

戦国時代を生き抜いたのは、戦国武将や一揆の民衆たちだけではありませんでした。

摂関家に次ぐ家格である清華(せいが)家の一つ、久我(こが)家に伝わった『久我家文書』に光を当て、生き残りをかけた荘園経営の実態などから戦国貴族の苦悩としたたかさを読み解きます。

これまで重視されてきた文化的側面ではなく、経済的側面から戦国貴族の実像を浮き彫りにする注目の一冊です。

目次

中世の久我家と久我家文書―プロローグ/
応仁・文明の乱と畿内近国(大乱のはじまりと近江鈎の陣/
播磨赤松家と久我家/
伊勢北畠家と久我家)/
戦国時代の山城国久我荘(明応の政変と久我本荘/
山城国久我荘の政所/山城国久我荘の千種祭)/

年貢収入から商業課税へ(洛中立売課役と傾城局公事 座中天文騒動)/
近世公家社会への転換(近衛家と天下人たち/
久我敦通の勅勘とその後)/
近世の久我家文書と久我家―エピローグ